山手朗読倶楽部

皆様ごきげんよう

山手朗読倶楽部でございます。

太宰治原作「人間失格」その第７回をお送りします。

読み手は山手朗読倶楽部会員　一木(いちき)裕子さんです。

 

 

一木裕子さんのコメント

 

主人公の葉蔵が好きかというと、最初は好感を持てませんでした。

周囲の人間を嫌悪し恐怖している葉蔵より、むしろその周囲の人間のほうが自分に近いように思えて…

やさぐれた大人になってしまった私は、純粋な葉蔵からすると「化け物」というわけです。

でも、読み進めると、自分の中にも葉蔵はいる、と気づきました。

誰しもが持っている他人に対する恐れ、嫌われたくないという弱さ。

そんな弱さも大切に生きていきたいなと思いました。

 

趣味というほどのものではありませんが、数年前に一眼レフカメラを買い、それ以来ペットの猫や旅行先の風景など、気の向いたときに写真を撮っています。

自動である程度きれいに撮れるデジカメやスマホカメラに慣れた身からすると、シャッタースピードや絞り値を変えるとこんなにも写りが変わるのかと、つい楽しくなって色々と試しています。

写真は目で見るものですが、耳から聴くからこそ広がる世界もあると思います。

そんな世界を表現していきたいなと思っています。